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遊園地で子供の体調が
悪くなったときの対処法/ホームメイト
どんなに準備を万全にしても、出先での急なトラブルは避けられないものです。特に、子どもの体調不良は予期せず起こります。小さな子どもは自分の体調をうまくコントロールできないのはもちろん、悪化する前に自らの言葉で体の具合をうまく説明できません。「遊園地で子供の体調が悪くなったときの対処法」では、子どもの熱中症と乗り物酔いに絞って対処法を紹介します。
熱射病・日射病・熱中症の対処法
熱射病・日射病・熱中症の違いは?
熱射病や日射病、熱中症は、夏になるとよく耳にする言葉ですが、違いがよく分からない方が多いのではないでしょうか。
熱射病とは、高温多湿な環境下で体内の熱をうまく発散できずに体温が上昇し、その結果、中枢機能が異常をきたす症状で、めまいや意識障害を引き起こします。熱射病の中で、長時間直射日光に当たることで発症するものが日射病、これらの症状を総称したものが熱中症です。
熱中症にならないためには?

熱中症対策で最も大切なのは、こまめな水分補給です。帽子や日傘などを利用し、直射日光を防ぐことも重要。子どもがいる場合は、昼間の日差しが強い時間帯は長時間の外出をしないなどの対策も必要です。子どもは自分の体調が悪いと言えない場合が多いため、遊園地やテーマパークで遊ぶ際には、日差しが強い時間帯は特に注意しましょう。
もし熱中症になってしまったら?
熱中症で意識がなくなった場合は、命の危険にかかわることもあるため、迷わず救急車を呼ぶことが重要です。救急車が到着するまでの間は、日陰に移動させ、水または水分を素早く吸収できるスポーツドリンクなどで水分補給を行いましょう。衣類のボタンを外すなどして、体内の熱を逃がすことも有効です。軽症と思われる場合も勝手な判断はせず、念のため医療機関で相談するようにしましょう。
乗り物酔いと対処法
乗り物酔いの原因

乗り物酔いは、遊園地で子どもたちが経験しやすい体調不良のひとつ。特にジェットコースターやメリーゴーランドなど、回転や急激な動きのあるアトラクションで起こりやすいため、注意が必要です。
乗り物酔いは、主に視覚からの情報と内耳からの情報のずれによって引き起こされます。例えば、ジェットコースターに乗っているとき、目で見ている景色の動きと、内耳の平衡感覚が感じる動きにずれが生じることで、脳が混乱し、めまいや吐き気などの症状が現れるのです。子どもは大人に比べて平衡感覚が未発達なため、より乗り物酔いを起こしやすい傾向にあります。
乗り物酔いの症状
乗り物酔いの症状には個人差があり、めまい、吐き気、冷や汗、顔面蒼白、頭痛などの症状が現れることがあります。症状の程度も人によって異なり、軽い不快感から激しい嘔吐まで様々です。
- めまい
- 軽い浮遊感から激しい回転性のめまいまで種類は様々です。特に子どもの場合、症状をうまく表現できずに不安げな様子を見せることがあります。
- 吐き気
- 軽い胃の不快感から激しい吐き気まで症状には幅があり、実際に嘔吐に至るケースもあります。
- 冷や汗
- 額や首筋、手のひらなどに冷たい汗をかき、体温調節がうまくいかなくなるため、急に寒気を感じることもあります。
- 顔面蒼白
- 血の気が引いたように顔色が悪くなり、唇の色が変わったり、目の周りがくぼんだように見えたりすることもあります。
- 頭痛
- 軽い頭重感(頭が重くなったり締め付けられたりするような感覚)から激しい頭痛まで症状は幅広く、子どもの場合、「頭がぐるぐるする」などと表現することがあります。
子どもは、これらの症状をうまく言葉で表現できないことが多いため、表情や行動の変化に注意を払うことが重要です。急に機嫌が悪くなったり、元気がなくなったり、顔色が変わったりした場合は、乗り物酔いを疑ってみると良いでしょう。
乗り物酔いにならないためには?
乗り物酔いを防ぐには、アトラクションに乗る前に軽い食事を取り、空腹を避けることが大切です。ただし、食べ過ぎは逆効果になるため注意しましょう。また、乗る前にガムを噛んだり水分を少し摂取したりして唾液の分泌を促すことで、吐き気を軽減できる場合があります。
アトラクションに乗る際は、進行方向を見るようにしましょう。特に回転系のアトラクションでは、中心や遠くの固定物を見ることで、めまいを軽減できます。また、深呼吸をしたり、手首の内側を押さえたりするのも効果的です。
乗り物に酔ってしまった場合は、まず静かな場所で休ませることが大切。新鮮な空気を吸わせ、水分を少しずつ摂取させます。重症の場合は、遊園地内の医務室や近くの医療機関への受診を検討しましょう。なお、乗り物酔いを防ぐ薬やグッズを子どもに使用する場合は、事前に医師に相談するのがおすすめです。