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高い場所で爽快感を味わえる人と
高所恐怖症/ホームメイト

高所に対する反応は人によって異なり、爽快感を味わえる人もいれば、極度の不安を感じる人もいます。日本では、約3割の人が高所恐怖症であると言われており、意外と身近な症状です。遊園地で観覧車に乗ろうとしたら、友達が高所恐怖症で乗ることができず、残念な思いをした方も少なくないのではないでしょうか。「高い場所で爽快感を味わえる人と高所恐怖症」では、高所恐怖症の仕組みや治療法などを詳しく解説します。

高所恐怖症と高所恐怖癖

高所恐怖症

高所恐怖症とは

高所恐怖症は、安全が確保された場所であっても高所というだけで強い不安が生じ、日常生活に支障をきたすほどの症状を引き起こす不安障害の一種です。

高所恐怖症の原因は多くの場合、過去のトラウマ体験がきっかけ。高所での転落事故など、怖い思いをした記憶が、高所に直面した際に一気に蘇り、不安やパニックを誘引するのです。最新の脳科学研究では、高所恐怖症患者の扁桃体(へんとうたい:脳の神経細胞の集まりで、感情反応、特に恐怖や不安などの感情を処理する部位)が通常よりも活性化していることが明らかになっています。

高所恐怖癖

高所恐怖症に対し、高所恐怖癖は「高い場所が苦手なこと」を指します。飛行機やビルの上、橋など、高い場所で危険を感じるのは本能的なもので、このために恐怖心を感じるのは、仕方のないことです。

高所を楽しめる人とは?

高所恐怖症に苦しむ人がいる一方で、高所での冒険を積極的に楽しむ人々も存在します。その代表格が、フランス人のフリークライマー、「アラン・ロベール」氏です。「フランスのスパイダーマン」の異名を持つアラン・ロベール氏は、1994~2023年(平成6年~令和5年)までの間に、150を超える世界各国の高層ビルを命綱なしで登っています。

アラン・ロベール氏の挑戦は、11歳の時、鍵を忘れて自宅の8階まで外壁を登ったことから始まりました。それ以来、高所での冒険に魅了され続けているのです。

アラン・ロベール氏の行為は常に賛否両論を呼んでいます。多くの国でビルのクライミングは違法とされ、多数の逮捕歴があるアラン・ロベール氏を批判する声がある一方、危険な挑戦が多くの人々に勇気と感動を与え、人間の可能性の限界を示すものとして評価する声も少なくありません。アラン・ロベール氏は、命綱を付けず素手で高層ビルを登る行為に対し、「自分のパフォーマンスによって、人にインスピレーションを与えたい」、「自分が抱いた夢は、可能な限り挑戦したほうが良い」と話しています。

恐怖と快感のメカニズム

高所での恐怖感が人によって大きく異なる理由には、最新の神経科学研究において興味深い知見があります。

高所で恐怖を感じる人と楽しむ人では、扁桃体と前頭前皮質(ぜんとうぜんひしつ:大脳の前頭葉の前方部分に位置し、自己制御と衝動の抑制を司る場所)の活動パターンが異なることが明らかになったのです。高所恐怖症の人は、高所に直面した際、扁桃体の活動が過剰になり、前頭前皮質による制御が十分に機能しません。一方、高所を楽しめる人は、扁桃体の活動が適度に抑制され、代わりに報酬系(脳の中の快感にかかわる神経系)の脳領域が活性化することが分かりました。

これらの違いは、遺伝的要因と環境要因の両方によって形成されると考えられています。つまり、生まれ持った要因と、成長過程での経験の両方が、高所に対する反応を決定付けているのです。

恐怖にはタイムリミットがある?

高所恐怖症とは

高所で恐怖を感じる人にとって、高い場所をゆっくりと回る観覧車はハードルの高い乗り物です。しかし、恐怖には持続する時間に限りがあると言われています。観覧車に乗った場合は、10分ほど我慢すると徐々にその恐怖心が薄れてくることがほとんどです。ただし、無理は禁物ですので、苦手な方は体調などを考慮したうえで乗車するようにしましょう。

なお、高所恐怖症の患者数は、昔に比べて減少傾向です。これは、高層ビルなどが増え、それに伴い高い場所に上る機会が増えたことが一因だと考えられています。

高所恐怖症は治療が可能

近年、高所恐怖症の治療法は大きく進歩しました。従来の「認知行動療法」(認知に働きかけて気持ちを楽にする心理療法)や「薬物療法」、「リラクゼーション療法」(ヨガや瞑想などによって不安を和らげる療法)に加えて、最新のVR(仮想現実)技術を用いた「暴露療法」(不安に直面させ慣らしていく療法)が注目を集めています。

2022年(令和4年)に発表された研究では、安全な場所でVRを用いた高所体験を繰り返し行うことで、実際の高所での不安症状が大幅に軽減されることが示されました。VRを用いた暴露療法は、実際に高所に行かず治療ができるため、重度の恐怖症患者にも適用しやすいとされています。

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