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お化け屋敷のトレンドと進化/ホームメイト
日本の伝統的な娯楽であるお化け屋敷は、江戸時代に起源を持ち、時代の変遷とともに絶えず進化を遂げてきました。技術の進歩や社会の変化に応じて、お化け屋敷は常に新しい恐怖体験を提供し、今日では多様な形態と趣向を凝らした演出で人々を魅了し続けています。「お化け屋敷のトレンドと進化」では、お化け屋敷の歴史的な発展と現代のトレンドを詳しく見ていきましょう。
日本のお化け屋敷のタイプ
お化け屋敷の起源は、1830年(天保元年)頃、江戸の大森に出現した「大森の化け物茶屋」とされています。これは、当時の見世物文化の一環として始まり、妖怪や幽霊の人形を展示することで来場者に恐怖を与えるものでした。このようなお化け屋敷は、明治時代以降も博覧会や遊園地などで継承され、1990年代までは主流でしたが、徐々に展示から体験型のアトラクションへと進化していきます。
「ライドタイプ」と「サウンド&シアタータイプ」とは
近年は、お化けや妖怪を展示するだけでなく、物語の演出を加えるなど、趣向を凝らしたお化け屋敷が増えてきました。ここでは、「ライドタイプ」と「サウンド&シアタータイプ」のお化け屋敷を紹介します。
ライドタイプの代表
1983年(昭和58年)に開園した「東京ディズニーランド」(千葉県浦安市)に「ホーンテッドマンション」が導入されたことは、日本のお化け屋敷の歴史において大きな転換点となりました。
ホーンテッドマンションは、「ライド」と呼ばれる乗り物に乗って施設内を巡るお化け屋敷で、精巧な仕掛けと人形の動き、物語性のある演出により、従来のお化け屋敷とは一線を画す体験を提供。ライドに乗せることにより、物語を製作者の意図通りに進ませることができます。さらに、ジェットコースターのようなライドにすることで、ホラー要素に絶叫系の恐怖も追加できるのです。
サウンド&シアタータイプで恐怖体験倍増!
2000年代に入ると、技術の進歩により、お化け屋敷の表現方法がさらに多様化しました。3D映像技術や立体音響システムの発展により、「サウンド&シアタータイプ」のお化け屋敷が急速に増加したのです。
「東京ドームシティアトラクションズ」(東京都文京区)にあるお化け屋敷「怨霊座敷」(おんりょうざしき)は、音響効果と視覚的な演出を駆使し、新たな形の恐怖体験を提供。大学教授「志茂浩和」(しもひろやす)氏が考案した「Shimo Style Fantasmagoria」(志茂式ファンタスマゴリー)により、映像であるにもかかわらず、すりガラス越しに被写体がいるように錯覚させる技法を採用。この得体の知れないものを表現する演出が人気を呼んでいます。
最近はウォークスルータイプが復権!
「ウォークスルータイプ」も再び注目を集めています。音響や映像などをフル活用することで、単なる施設内の巡回とは異なるリアルな体験を楽しむことが可能。いわゆる、サウンド&シアタータイプの長所を取り入れたウォークスルータイプが現在の主流なのです。
また、最近人気のお化け屋敷は企画力も重要。お化け屋敷のテーマやコンセプトがどれだけ多くの人に受け入れられるかが、お化け屋敷の流れを作るカギのひとつになっています。今後も、どのような面白いお化け屋敷が登場するのか期待が高まる一方です。
目が離せないお化け屋敷の最新のトレンド
現在のお化け屋敷は、技術的な演出に加えて、物語性も重要視されています。来場者を物語の中に引き込み、「没入感」を与えるような企画が人気です。例えば、病院や学校といった特定のテーマや時代設定を持つお化け屋敷、閉じ込められた人を救うなど、参加型のストーリー展開を取り入れたものが増加しています。
「歩かなくていい」お化け屋敷!?
拘束ベッド型お化け屋敷「ネグルシ」は、来場者が廃ベッドに拘束されることで、動けない恐怖と物語性を体験できる新感覚のお化け屋敷です。世界初の「歩かなくていい」お化け屋敷として話題になりましたが、その恐怖の演出は失神する人も出るほど。プロの俳優陣による演技とリアルな演出が特徴です。
そこにいないはずの人が見える?
ウェアラブル空間コンピューター(デバイスを装着することでVR[仮想現実]を表示させるシステム)「Magic Leap 1」(マジックリープワン)を使用した「Magic Horror House」(マジックホラーハウス)は、存在するはずのない幽霊が現実空間に現れる演出と立体音響を取り入れた没入型のホラー体験を提供。一緒に体験している人の姿を視界に捉えながら体験できるため、お互いの感情を共有しながら物語を進めることができます。
