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テーマパークの建設を加速させた
「総合保養地域整備法」について/ホームメイト

1980年代後半から1990年代にかけて、日本各地でテーマパークの建設ラッシュが起こりました。「東京ディズニーリゾート」(千葉県浦安市)に代表される大規模なテーマパークから、各地の特色を活かしたテーマパークまで、様々な種類のテーマパークが次々とオープン。この背景には、1987年(昭和62年)に制定された「総合保養地域整備法」(通称:リゾート法)が大きく影響していると言われています。リゾート法は、地方自治体と民間企業が協力してリゾート施設を建設することを支援する法律で、テーマパークの建設にも適用されました。「テーマパークの建設を加速させた『総合保養地域整備法』について」では、リゾート法の概要と、テーマパークの建設に与えた影響について解説します。

総合保養地域整備法とは

総合保養地域整備法とは

1987年(昭和62年)に制定されたリゾート法は、地方自治体と民間企業が協力してリゾート施設を建設し、ゆとりのある国民生活の実現と地域振興を図ることを目的とする法律です。

1960年代初頭から始まった高度経済成長による生活水準の向上を背景に、国民の余暇活動への需要が高まっていたことを受けて制定されました。破綻したリゾート施設に関するニュースなどでリゾート法が言及されることも少なくありません。

総合保養地域整備法の適用対象と条件

リゾート法が適用される対象は、良好な自然条件かつ相当規模の地域です。さらに、地方自治体が第三セクター(主に官民合同出資企業のこと)を含む民間企業を活用してスポーツ、レクリエーション施設などを建設し、地域の振興や国民の福祉の向上を目指すことが前提。リゾート法を適用しリゾート地域として整備を促進するには、都道府県知事が基本構想を主務大臣(行政事務を主管する各省の大臣)に提出し承認を得る必要があり、地方自治体のパートナーとなった民間企業に対しては、税制・資金面で国から様々な優遇措置が執られます。

広大な敷地やパートナーとなる民間企業の確保などの厳しい条件があったものの、地域振興策に悩んでいた地方ではリゾート法への期待が大きく、多くの地域でリゾート計画を進める動きがありました。

総合保養地域整備法の改正と「地域再生法」の制定

2008年(平成20年)には「地域再生法」が制定され、地域の自主的な取り組みを支援することで、地域の活性化を図ることを目的とした新たな枠組みが設けられました。これに伴い、リゾート法も一部改正。これまで都道府県が主導していた基本構想の作成を市町村ができるようになり、リゾート開発に限定せず、観光、産業振興、環境保全など、より幅広い分野での地域活性化の取り組みが支援されるようになりました。

総合保養地域整備法とテーマパークの関係

リゾート法の適用を受けた地域では、スポーツ・レクリエーション施設とともに、テーマパークの建設が盛んに行われました。1988年(昭和63年)、「宮崎・日南海岸リゾート構想」、「三重サンベルトゾーン構想」、「会津フレッシュリゾート構想」の3つが承認されたことを皮切りに、全国各地でリゾート構想が進められたのです。

リゾート構想は全国的に広がりを見せ、1998年(平成10年)に承認が打ち切られるまでの約10年間で、42地域にリゾート施設が誕生。海や山などの自然豊かな地域に多く、ホテルのほか、ゴルフ場スキー場などスポーツを楽しめる施設で構成されています。

さらにリゾート構想は余暇を楽しむことを目的にしていることもあり、「三重サンベルトゾーン構想」による「志摩スペイン村」(三重県志摩市)、「ナガサキ・エキゾティック・リゾート構想」による「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)など、テーマパークが併設されているものも多数。テーマパーク建設ラッシュの背景には、リゾート法制定が大きく影響したと言われています。

総合保養地域整備法の現在

リゾート法は、民間事業者による大規模なリゾート開発の支援を目的としていました。しかし、1990年代に起こったバブル経済(実態の価値以上の評価が生じている経済状態)崩壊後、多くのリゾート開発が頓挫したことにより、見直しを迫られます。2002年(平成14年)の改正では、大規模開発から地域の特性を活かした個性的な観光地づくりへと方針を転換。2度目となる2008年(平成20年)の改正では、地域再生法の制定に伴い、基本構想の作成主体が都道府県から市町村に変更され、より地域に密着した計画の立案が可能になりました。

また、同年に制定された「観光圏整備法」(地域の自然や文化を活かした観光地づくりを推進するリゾート法と相互に補完し合う法律)とも連携しながら、地域の観光振興を後押ししています。

今後のリゾート開発は、大規模な施設建設ではなく、地域の特性を活かした持続可能な観光振興がカギ。自然環境や地域文化を大切にしながら、地域社会と観光の共生を図ることが求められているのです。リゾート法は、こうした観光振興の方向性を支える法的枠組みとして、引き続き重要な役割を果たしていくことが期待されています。

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